“別府ワンワンパーク”について
別府北ロータリークラブ会長　板井 覚 様、幹事　首藤　誠 様

　別府市には多くのペット愛好家が在住し、ペットの飼育率も高いようです。
　それに比例して、ノーリードの犬の散歩や、ペットの糞の放置、予防注射の未接種、ペットの放棄、野良猫への餌付け等、飼い主のマナーに問題があるケースを多数見かけます。
　これは、世界屈指の温泉地として国際観光都市をめざす別府市にとってもイメージダウンにつながります。
　そこで別府北ロータリークラブは獣医師会のご指導のもと別府市のご理解、ご協力を得て、別府公園にペットの犬とその飼い主を集め、しつけ教室や獣医師の先生による健康相談、ペット飼育に際してのガイドブック配布等を行ってペットの飼い主のマナー向上を目指し、さらに別府公園周囲でペットのパレードを行って保護犬や保護猫の問題を広く別府市民に訴えてゆきたいと計画して2021年より本イベントを開催いたしました。
　おかげさまで300名を越える大分県のペット愛好家と、150匹を越えるワンちゃんが集まり、楽しくて有意義なイベントを開く事ができました。
　また同時に当日集まった観衆の理解を求めて募金を募り、一昨年は別府市ドッグランに、昨年は保護犬シェルターの主催者に寄贈させていただきました。つきましては、ペット環境の改善の意識高揚をより多くの大分県民に広めるため本年もこのイベントを開催いたします。
　当クラブの趣旨をご理解いただき、ご協力よろしくお願い申し上げます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　別府北ロータリークラブ会長　板井 覚

１．研修プログラムの概要
　2023-24年度の会長エレクト研修セミナー（PETS）が，2023年3月11日と12日の2日間にかけて，日田市の マリエールオークパイン日田で開催された。昨年まで，コロナ禍で対面のセミナーが自粛されてきたが，今回，4年ぶりの対面のセミナーということで，大いに盛り上がった。PETSのプログラムの概要は以下の通りである。
第1日（13:00～18:00）
　ガバナーエレクト「国際協議会と次年度の地区方針について」
　次年度地区研修委員（その1）「会長の役割と責務・クラブ運営について」
　各地区部門長「地区部門（その1）「管理運営，公共イメージ，会員増強，職業奉仕，社会奉仕，国際奉仕の理解」
　地区危機管理委員長「危機管理委員会について」
　各地区部門長「地区部門（その2）「青少年奉仕，ロータリー財団，米山記念奨学会，地区学友会の理解」
　次年度研修員（その2）「会長の時間について」
　評価書記入
第2日（9:00～12:00）
　地区グループ会議（60分）
　次年度の目標設定（My Rotaryの活用）（20分）
　決意表明（1に人につき3分）
　連絡とお願い（15分）
　評価書記入（15分）

２．2023-24年度RI会長方針と地区ガバナー方針
(1) ゴードン・マッキナリーRI会長のテーマは，「世界に希望を生み出そう」である。
(2) 膳所和彦RI2720地区ガバナーテーマは，「ロータリーは学び舎であり，遊び場である」，および，「そして今，ロータリーアクションは世界を変える」である。
(3) 2720地区ガバナー方針は，以下の通りである。
　　　1) ロータリーの原点回帰と未来変革
　　　2) 地区とクラブの関係をより密接な「エンゲージメント」とする。
　　　3) 室戦略計画の実践：「若者と親しみ，ロータリーを繋ごう」
　　　4) ポリオ根絶運動のビッグキャンペーンを実施
　　　5) パートナーシップとの共同奉仕活動
　　　6) 地区の数字目標の達成
　　　　　①会員総数：2,720人，女性会員数39%，My Rotary登録率：70%
　　　　　②年次基金：一人当たり150ドル
　　　　　③ポリオプラス：一人当たり30ドル，ポールハリスソサエティ：30人
　　　　　④米山奨学会：年間一人当たり15,000円

３．地区ガバナーエレクトの次期方針に関する感想
　RI2720地区ガバナーエレクトの次期方針は，RI会長エレクトの方針を抑えた魅力的なものであり，誠実な人柄を反映する着実なものであるとの感想を持った。
　ただし，以下の考え方については，私は，全く賛成できず，私が最後に記載している「６．参考文献」の中の田中 毅「国際ロータリーの実態」をよく読んで，考えを改めてほしいものだと思った。

　以上の考え方は，ロータリークラブの原点とは明らかに逆の考え方である。個々のロータリークラブが最も重要な組織である。地区もゾーンも，国際ロータリーも，個々のロータリークラブの連携を支援する補助機関に過ぎず，決して国際ロータリーが頂点に君臨しているというようなピラミッド組織ではない。
　最近の国際ロータリーの会長や地区のガバナーは，国際ロータリーの事務総長（任期5年で再任が妨げられず，莫大な年俸を支給されている最高執行責任者）に牛耳られているように思われてならない（特に，ポリオプラスの際限のない継続方針）。
　すべてのロータリアンが国際ロータリーの理事（任期2年，更新なし）を含めて報酬を一切受け取っていないのに対して，高額の報酬を受け取っている事務総長がCOOを務めること自体が，ロータリーの精神に反していると私は考えている。COOは，報酬を受け取らず，かつ，厳密な任期付きのロータリアンが就任すべきではないだろうか。そうでなければ，ロータリークラブの奉仕の精神が空洞化してしまうように思われる。
　ぜひ，次期の地区ガバナーには，ロータリークラブの原点に復帰し，国際ロータリーの事務総長の言いなりにならないことを願っている。

４．「会長の時間」について（情報提供）
　「会長の時間」のネタ探しとスピーチ原稿の代行について，有料のサービスがあるとの説明があったため，私から以下のような情報提供を行った。
　(1) AIの進展によって，マスコミをにぎわしている「ChatGPT」とか，出典まで明示して論文を書いてくれる「Perplexity」という「無料のサービス」が開始されている。
　(2)「会長の時間」のテーマを検索することはもちろんのこと，探したテーマについて，「〇〇〇のテーマについて，1分間のスピーチを書いてください」と入力すると，1分間で話すのに適した内容のスピーチの下書きをしてくれる。また，そのテーマについて「3分間のスピーチをお願いします」と入力すると，その倍の内容のスピーチ原稿を作成してくれる。
　(3) 先日，実際の「会長の時間」で行った私のクラブの会長のスピーチについて，ChatGPTに書かせた同じテーマのスピーチ原稿を比較してみたが，実際の会長の経験談を除くと，ChatGPTの作成したスピーチは，実際の会長のスピーチに劣らない内容のスピーチ原稿に仕上がっていた。
　(4)「会長の時間」のテーマ選定と，スピーチ原稿の作成を苦手とする方々は，以上の無料のサービスを試してみると参考になると思う。

５．チャットGPT等のAIの実力
　上記で紹介したChatGPTなどのAIを試してみると，その実力に驚かされる。今回のPETSについて，これらのAIに質問することを通じて，今回のPETSを振り返ってみることにする。

(1)PETS（会長エレクト研修セミナー）って何をするの？
　ChatGPTの答えは以下の通りである。
　PETS（会長エレクト研修セミナー）」は、ロータリークラブにおいて、新しい会長候補者が就任する前に、その会長候補者に対して行われる研修セミナーです。
　PETSは、"President-Elect Training Seminar"の略で、新しい会長が就任する前に、その会長候補者が必要な知識やスキルを身につけるために、ロータリークラブの地区ごとに開催されます。PETSは、ロータリークラブの組織、運営、プロジェクト管理、財務管理などについて学ぶ機会を提供し、新しい会長がその役割を遂行するために必要なリーダーシップやコミュニケーションのスキルを磨くことを目的としています。
　PETSに参加することで、会長候補者は、ロータリークラブの活動や使命についてより深く理解し、より効果的なクラブの運営に必要な知識やスキルを習得することができます。

(2)2023-2024年度の国際ロータリーの「会長のテーマ」は何か？
　Perplexityの答えは，以下の通りである。
2023-2024年度の国際ロータリー会長であるゴードン・マッキナリー氏の「会長のテーマ」は、「世界に希望を生み出そう（“Create Hope in the World.” ）」です。このテーマは、2023年1月9日に米国フロリダ州オーランドで開催されたロータリー国際協議会で発表されました。
　　[1] 「世界に希望を生み出そう」とマッキナリー氏が呼びかける
　　[2] 2023-24年度会長テーマ発表国際ロータリー第2620地区




(3) 2023-24年度RI会長のテーマ「世界に希望を生み出そう」について，1分間のスピーチ原稿を書いてください。
　Perplexityの答えは，以下の通りである。
　尊敬する皆様
　私たちは今、世界中で多くの課題に直面しています。しかし、私たちは希望を持つことができます。私たちの手には、地域社会で互いを思いやる意思があります。そして、ボランティアという概念を受け入れた人々が今後も奉仕し続けることができます。私たちはロータリークラブの一員として、地域社会に貢献することができます。そして、その貢献は世界中に広がります。私たちは一人では何もできませんが、共に行動すれば多くのことを成し遂げることができます。
　2023-24年度のテーマは「世界に希望を生み出そう」です。私たちはこのテーマを実現するために、地域社会から始めていきます。そして、その貢献が世界中に広まっていくよう努めていきます。
　皆さんもぜひロータリークラブに参加してください。一緒に行動し、世界中の人々に希望を与えていきましょう。ありがとうございました。

(4) 日出ロータリークラブの2023-24年度の会長のテーマ
（AIへの質問）2023-24年度の日出ロータリークラブの会長（加賀山茂）の会長のテーマは，「人々の希望を実現する方法を創造しよう」です。コロナ禍，ウクライナ戦争を経験した私たちは，感染症の被害を軽減し，戦争のない世界平和と心から願っています。この希望を実現するにはどうするがよいのでしょうか。3分間スピーチの原稿を書いてください。
　Chat GPTの答えは，以下の通りである。
　皆さん、こんにちは。
　2023年から2024年にかけて、日出ロータリークラブの会長を務める加賀山茂です。次年度の会長テーマは、「人々の希望を実現する方法を創造しよう」です。
　私たちは、コロナ禍やウクライナ戦争など、世界中で多くの困難に直面しています。このような状況において、私たちは感染症の被害を軽減し、戦争のない世界平和を願っています。
　しかし、この希望を実現するにはどうすればよいのでしょうか。
　まず、私たちは個人レベルで、互いに思いやりと協力を示すことが重要です。マスクを着用し、手洗いをし、社交距離を保ち、感染症の拡大を防ぐことが必要です。また、心の健康も同様に重要です。ストレスがかかる状況に直面している場合は、専門家のサポートを受けることをお勧めします。
　次に、私たちは地域社会において、協力して行動することが必要です。食料や医療品の提供、隣人への手紙や電話、子育てや高齢者ケアの支援など、地域社会に貢献することができます。
　最後に、私たちは国際社会においても、協力して行動することが必要です。紛争地域や貧困地域への支援や援助、世界的な研究やワクチンの開発、気候変動の対策など、国際社会に貢献することが必要です。
　私たちは、人々の希望を実現するために、個人、地域社会、国際社会の3つのレベルで、協力して行動することが必要です。私たちは、ロータリークラブの理念に基づき、地域社会や国際社会に貢献し、人々の希望を実現するために最善を尽くしていきます。ありがとうございました。

６．参考文献
(1) ロータリーの原点
・2680 地区 PDG 田中 毅「国際ロータリーの実態」
　　https://genryu.org/tanaka/rohen/rohen531.pdf
・2680 地区 PDG 田中 毅「ロータリーの経営哲学」
　　http://rid2650.gr.jp/archives/2010/download/images/20100508/tanaka.pdf
・田中久夫『ロータリークラブに入ろう! 』幻冬舎ルネッサンス新書（2021/6/4）

(2) 国際ロータリーの裏側
・Anne Paddock,"Executive Compensation at Rotary International"(February 24, 2019)
　　https://paddockpost.com/2019/02/24/executive-compensation-at-rotary-international/
　　『国際ロータリー事務局長（John Hewko）の2019の年俸は507,638ドル（約6,800万円）。』